Subsidence : Bandung City (22 April 2009)

西部ジャワ県バンドン市に地盤沈下:20年間で東京ドーム約27個分

Bandung City Subsidence

Bandung City Subsidence

千葉大学環境リモートセンシング研究センター・マイクロ波リモートセンシング(ヨサファット研:http://www2.cr.chiba-u.jp/mrsl/index.htm)がアジア地域における都市環境の変化を人工衛星搭載合成開口レーダで、地表面の変化を数センチメートル精度で観測できました。この精度が差分干渉合成開口レーダ(DInSAR)によって実現できました。合成開口レーダセンサは長い波長を使用するので、雲、霧、煙、雨粒などを通過でき、全天候型センサで、地球表面をいつでも鮮明観測することができます。また、このセンサは昼間と夜間でも運用できるので、大変便利なセンサです。このセンサは自分で電波(マイクロ波)を照射して、また地表面によって散乱された電波を受信します。この散乱信号(電波)が、地表面の(物理)情報をもってくるので、地表面における様々な現象を把握することができます。その現象のひとつは地盤沈下です。この地盤沈下を観測するために、電波の位相情報をうまく利用して、地表面の(高さ方向)変化を抽出しました。さらに、当センターでは新たな方法で地盤沈下による土壌の体積変化を抽出することが成功した。この方法によって、インドネシア・西部ジャワ県バンドン市内の地盤沈下によって、東京ドームの約27個分の土壌が沈下したことが明らかになりました。
現地調査、統計情報、インタビュー、衛星画像の解析などによって、南チマヒ区とダユーフコロット区における工業団地周辺では最大の被害をうけ、一般住宅、工業団地、道路、水路網、送電線網などの壁、床などに割部分が目立っています。また、地盤沈下源の方向に傾いている壁も数多く見かけています。住民によると、数十年間前の洪水の水面が約1メートル上がったという報告も受けました。DInSAR方法を使用して、大洪水が多発したダユーフコロット区を解析すると、この地域はたしかに約1.2メートル沈下しました。チマヒ区では織物工業団地が多数あるので、地下水を大量に使用しています。また、チマヒ区(17 km2)では229,637人が住み、日常生活用の井戸水が23,735件ありますので、地盤沈下をさらに悪化させる一方です。当センターでは、このバンドン市のほかに、アジア地域の大都市の変化をDInSARによる監視を続けています。Credit : 図1のインタフェログラムはJAXA SigmaSARソフトにより解析した。(ヨサファット テトォコ スリ スマンティヨ)

参考:Josaphat Tetuko Sri Sumantyo, Masanobu Shimada, Pierre Peter Mathieu, and Hasanuddin Zainal Abidin , “Long-term Consecutive DInSAR for Volume Change Estimation of Land Deformation,” IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, Vol. 50, No. 1, pp. 259 – 270, January 2012 (New Jersey : IEEE) ISSN 0196-2892